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2008年3月12日

イプロスリサーチ
原材料価格高騰が製造業の現場へ及ぼした影響について

~ 現場の生の声を基にレポートを実施 ~

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生産財に特化した、エンジニア向け製品情報サイトで国内最大シェアを持つイプロスを運営する株式会社イプロス(東京都港区・代表取締役 岡田登志夫・(株)キーエンス100%出資)は、18万人超の会員へ向けて「原材料価格高騰が製造業現場へ与えた影響」についてのアンケートを実施し、有効回答984件を得ました。今回これを基にまとめた調査・予測レポートを発表いたします。

石油・石炭を筆頭に鉄鋼・アルミニウムなどの工業用原材料においては、BRICS各国の経済成長、特に中国経済の急激な拡大により各種材料の需要が増え、原材料の高騰に大きな影響を与えていると推測されています。日本国内においても、原材料価格高騰は製造業・運送業を中心に中小の企業へ多大な影響を及ぼしているのが現状です。
しかしながら、所轄官庁の施策(相談窓口設置・セフティーネット貸付・地方経済団体へ下請け業者への配慮要請等)は最下部の企業まで行き届いているとは言いがたく、経営状態が逼迫する企業も増え続けています。

【実施期間】
2008年2月1日~2008年2月29日
【有効回答】
984件
【内 訳】
業種:製造-78.6%、建設-5.4%、サービス-4.6%、学校・研究-1.8%
分野:生産機械-15.3%、化学-8.4%、電子機器-8.4%、自動車-7.7%、半導体-3.9%
図1 価格高騰の影響があったのはどれですか?

「実際の業務で原材料価格高騰の影響はありましたか?」との質問に対して「影響があった」との回答は実に全体の9割以上。製造・研究・開発・営業など、あらゆる分野で何らかの影響を実感している。その影響を原材料別に見ると、7割以上が鋼材価格の高騰を挙げている(図1)。
数年前から取り沙汰されてはいたが、機械製造をはじめ「影響を実感する原材料」としては、昨今話題の原油よりも影響範囲が大きいようだ。中には「見積もりが前回の2~3倍」という意見もあり、仕入れコストの急激な増加に見舞われているケースもあった。原油高騰の影響は4割ほど。これに対しては主に燃料や輸送費の増大など間接コストとしての実感が強い。最終手段としての製品価格への転嫁に関しても『実施したいが、できない』とする声が目立った。

図2 影響はどのようなものですか?

原材料価格高騰がもたらした製造業現場への影響については、8割以上が「仕入れコストの増加による利益圧迫」と回答しており(図2)影響原材料価格の高騰への対応としては4割超が「仕入先と交渉し、仕入れコストを抑えている」(図3)と回答している。これは発注元としての対応であるが、逆に見ると下請けが利益を圧迫されることになるのが一目瞭然である。
一方、納品先に対して製品の販売価格の値上げを要請・実施するのはまた難しい。一般消費者向けの製品では小売価格を販売側が設定できる場合が多いが、業者間取引の場合、価格はほとんど交渉で決まる。納品先の多くはより規模の大きい企業であり、そこからは概ね値下げ圧力がかかっている。価格を上げた場合の競合他社への乗り換えなども想定され、結局『価格を上げられない』となる。仕入れコストの削減が難しく、価格転嫁もできない原価割れの製品に関しては、製造中止などの判断もなされているようだ。

図3 これらの価格高騰に対して、実施された対策はありますか?

原材料の納入業者は価格の相場に連動して価格を設定する。交渉でこの価格を抑えようとしても、相場以下にすることはきわめて難しい。結局仕入れ側はそれを呑むしかないという状況が生まれる。他の業者を探そうとしても、やはり価格は上昇しており有効な解決策にはならないようだ。業者間取引の強弱関係によるコスト負担のしわ寄結果として製品の製造中止・競争力低下や企業の倒産にもつながる重要な問題であるにもかかわず、それに対する行政の危機感の無さへの声などが寄せられています。その一方で省エネ技術の発展や、代替材料・低価格製品の優位性がアピールできるなどチャンスに捉える向きもあるようです。

詳しいリサーチ結果はこちら →

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株式会社イプロス 広報担当 大橋 TEL:03-6854-1502

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